久々のカテゴリ

何でも元スクウェア坂口博信XBOXの次世代機にソフト配信することを決定したらしい。坂口博信といえば「ファイナルファンタジー」の生みの親。個人的には任天堂宮本茂並にゲーム業界に貢献した人だと思ってます。そんなゲーム業界の神様が箱陣営に参入。次世代ゲーム機戦争は各所でPS3が勝つと予想されていたので、今回の坂口博信箱陣営参入はちょっとした事件です。
ただ坂口博信は現在スクウェアの社員ではないので、「ファイナルファンタジー」の続編が箱の次世代機で出るという訳ではありません。だからこのままスクウェアソニー陣営から外れない限り、「ファイナルファンタジー」はPS3で出ます。
まあ坂口博信が何を考えて箱陣営参入を決意したのかは分かりません。ただ俺はこれと同じような状況をかつて見たことがあります。それはカプコン三上真司GC専用ソフト5本を発売すると発表したとき。三上真司GC陣営に参入を決定した理由は色々ありましたが、その理由の一つが「自分の部下のほぼ全員がPS2を持っている。しかしそれはDVDを見るためでゲームをやってる奴は居なかった」というものでした。
つまりDVD目的で買う奴が大半のPS2買う奴らは惰性でゲームやってるだけだから、新しい試みのゲームやシステムが徹底的に作り込まれたゲームは売れず、安易な続編やら簡単操作でクリアできるゲームが売れる。それはゲーム業界にとっても良くないと。その点GCを持ってる奴はDVD目的ではない、真のゲーム好きである。俺はそんな奴らに対して、俺が本当に作りたい物で挑戦したいんだよ…という訳。まあ本当は全然違うこと言ってますが、俺はこう解釈しました。というかこう言っているように聞こえました。文句があればどうぞ。
そんなわけでGCへ供給されることが決定したのが「P.N.03」「ビューティフルジョー」「デッドフェニックス」「キラー7」「バイオハザード4」の五本。中でも話題になったのが「バイオハザード4」でした。PS2で出せば楽勝で100万本は行くと思われていたタイトルのGC独占供給。この時点で多くのバイオファンが「今回の三上は本気だ」と感じた事でしょう。実際俺も震えました。ここまで自分が正しいと思った事の為に一生懸命になれる奴がいたのかと。というか俺、この発表があった次の日にGC買いましたもん。んで「リメイク版バイオハザード」をやって、「バイオハザード4」へ期待したもんです。
…しかしこの独占供給がどういう結果に終わったかというと、皆さんご存じかと思いますが。まず「ビューティフルジョー」は久々の硬派な王道2Dアクションということで、GCとしては大ヒット。特に亜米利加で。しかしそのヒットに味を占めたカプコン(三上ではない)が続編発売を決定。そして同時にPS2での発売決定。
その後「キラー7」「バイオハザード4」もPS2移植決定。「デッドフェニックス」は開発中止。可哀想な三上真司
三上真司が最も自信を持って送り出した「P.N.03」は悲惨な売り上げに終わる。しかし皮肉にもこの「P.N.03」のみがPS2移植されることなく、また丁度いい加減の難易度と適度な中毒性、それでいて分かりやすい操作方法がごくごくごくごく一部の狭ーい層で受け入れられました。三上真司GC参入時に述べていた夢が「P.N.03」で実現したのでした。それと同時に新しい面白さを追求したゲームよりも、安易な続編の方が売れると言うことを証明することとなったのです。ホント可哀想な三上真司
まあ三上真司坂口博信を比較するのは多少無理がありますが、例え「バイオハザード」を生み出した人が意気揚々と新作を発表しても、ほとんど効果が無いことは分かるかと思います。ただ三上真司坂口博信の違う点は、坂口博信は現在自分が会社の社長だということ。会社の命令だとはいえ、GC独占供給と言っていたの物が次々PS2に移植される現実を目の当たりにしたファンが、裏切られたと感じるのも無理は無いでしょう。それが原因で三上発言も今じゃ完全な笑い話として処理されていますし。本当に可哀想な三上真司。もしこのとき、例え売り上げが低かろうがGCのみに配給を続けていたとしたら、少なくとも三上発言に心を打たれた熱狂的ファンが離れる事は無かったでしょう。俺も。
何か坂口博信よりも三上真司の話になってしまいましたが、今回の件で全く興味無しだった次世代箱に興味が出てきたのも現実。これからも坂口博信に感化された奴らが箱に遷るかもしれませんし、しばらく目が離せません。